自転車で使われる筋肉
自転車(スポーツバイク)は下半身だけでなく全身の筋肉を使える運動です。
また、ペダルを回す動作は関節を大きく使えるため、全身のシェイプアップにも効果が高いんです。
ここでは自転車で使われている筋肉、そして、自転車が全身運動と言われる理由を紹介します。
上半身の筋肉
僧帽筋(そうぼうきん)
ロードバイクをはじめとするスポーツバイクは基本的に前傾姿勢で運動を行います。
前傾姿勢を取った状態で体を支えるため視線は下がります。
この体勢で前方に視線を送るときに使われる肩口、背中の筋肉です。
最初は前傾姿勢に慣れていないため痛くなったり、疲れることが多いと思いますが次第に慣れてくるものです。
あまりに痛くなるような時は余分な力が入り過ぎている可能性があるのでセッティングの再考が必要かもしれません。
脊柱起立筋(せきちゅうきりつきん)
腹筋とともに使われる筋肉で不安定な自転車の上でバランスを取り、上半身を安定させるために不可欠な筋肉です。
脊柱起立筋を鍛えることで基礎代謝がグッと上がると言われています。
腸腰筋(ちょうようきん)
背骨や骨盤と脚の付け根を結ぶ内側の筋肉群。
股関節を屈曲させる重要な働きがあります。
いわゆるインナーマッスルの一つで太ももを引き上げる動作に使われます。
上腕二頭筋(じょうわんにとうきん)・上腕三頭筋(じょうわんさんとうきん)
体を支えたり、坂道など力の必要な踏み込みのシーンでハンドルを押し引きする際に使われます。
広背筋(こうはいきん)
ハンドルをキープしたり、引きつけるのに使われます。
どんなシーンでも力を生み出せる安定した乗車姿勢のために必要不可欠な筋肉です。
下半身の筋肉
大臀筋(だいでんきん)
股関節を伸ばす運動と脚の前後運動を担当する筋肉です。
ヒップアップにも非常に効果の高い筋肉でペダリングの後半では脚を前方に持ってくる際に使われます。
ハムストリングス
大腿二頭筋(だいたいにとうきん)、半腱様筋(はんけんようきん)、半膜様筋(はんまくようきん)の総称。
太ももの裏側を引き締めたい人には最重要な筋肉とも言えます。
股関節を開き、引き脚の動作でよく使われます。
大腿四頭筋(だいたいしとうきん)
大腿直筋(だいたいちょっきん)・外側広筋(がいそくこうきん)、内側広筋(ないそくこうきん)・中間広筋(ちゅうかんこうきん)総称。
全身の中で最大にして最強のパワーを誇る筋肉群で高いカロリー消費量と脂肪燃焼効果が期待できます。
ヒザの伸展に密接に関わり、ペダリングを行う上でも非常に重要な筋肉です。
腓腹筋(ひふくきん)
足首を蹴り出す方向に機能し、ペダリングで言えば90〜180度の局面でピークに達しますが、この後の後上部に向けてのかき上げにも機能します。
前脛骨筋(ぜんけいこつきん)
ウォーキングなどではなかなか使えない筋肉で、ペダリングの間、足首の角度をキープするためにほぼずっと使われる筋肉です。
このように自転車(スポーツバイク)で前傾姿勢を取ることで全身の筋肉を使うことができるようになります。一見すると脚だけの運動に思われがちな自転車運動ですが、上半身、下半身を動員させ、全身の筋肉を使いながら自転車を進ませています。
このように多くの筋肉や大きな筋肉を大きく動かすのが自転車の特徴であり痩せやすいと言われる理由でもあります。
全身の筋肉を満遍なく使えるため、バランスの良いプロポーション作りに最適なんです。